2019年10月 佐久間発電所見学と遠州浜松3日間
昭和レトロな天竜二俣。かつての「天竜地域自治区」を中心にドライブの旅!
今回の国内旅行は大人の社会科見学。発電所の見学会に当選したので行ってきましたー。(完全プライベートな国内旅行、ものすごく久しぶりだったりします)
メインの見学会で訪れる場所は静岡県浜松市にある電源開発(J-POWER)が管理する佐久間ダムと佐久間発電所です。せっかく遠くまで出かけるのだから、ついでにまわりも見てみましょう、というわけで、ついでの(前日の)小旅行は同じ天竜の二俣町を選びました。
天竜地域(浜松市天竜区)は、浜松市の北部に位置し、地域の約9割が森林の緑豊かなところです。北遠五名山(光明山、秋葉山、白倉山、竜頭山、山住山)の山々は、天からの恵み一滴一滴を育み、流れ出た清水は沢となり、地域の中央に悠然と流れる天竜川へと注がれます。
見学会で訪れる佐久間ダムはこの天竜川を利用したもので、このほか水窪(みさくぼ)ダム、秋葉(あきは)ダム、そして船明(ふなぎら)ダムがあり、天竜地域の山々は遠州の水がめとも呼ばれています。
天竜川はその豊かな水量で流域住民の生活に恵みをもたらす一方、洪水期の流量がものすごく、かつてはあまたの災害を引き起こし、「あばれ天竜」と呼ばれた国内屈指の急流。「ここにダムをよく造ったよなぁ」と、発電所の見学会で私は思いましたね。
佐久間ダムに掲げられている「着工 昭和28年4月16日」「発電開始 昭和31年4月23日」「竣功 昭和31年10月15日」と記されたプレートにも「この時代に、本当によく造ったよなぁ…」と思わずにはいられませんでした。
私が見学会に訪れた2日後、令和元年台風第19号(ハギビス/Hagibis)が伊豆半島に上陸し、静岡県をはじめ、関東と東北地方の各地に大きな被害をもたらしました。欧米等の他国と比べて(大陸ではない)国土が小さな日本は、河川の長さが非常に短いため、山に降った雨はすぐに海へ流れてしまいます。
私たちが暮らす日本は「水資源が豊富」などと言われていますが、実は、川に水がある時とない時の差が激しく、安定した水の利用がむずかしところなんですよね。ダムのような水を貯めておくものが必要であること。これを再確認した今回の旅行でもありましたね。
※参考までに今回の旅程など
当日のおおまかな動き(旅程) |
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1 |
[早朝]自宅からマイカーで高速道路 [午前]途中の静岡SAで休憩を兼ねた「起動戦士ガンダム」のコンセプトショップ「STRICT-G」を見学→お昼前に天竜地区入り 本田宗一郎ものづくり伝承館→マイカー移動で天竜二俣駅へ(車を駐車場に入れてここから徒歩で散策) [昼]天竜観光協会→木造駅舎に趣がある天竜二俣駅を外から見学&転車台ツアーの開催時間を確認→徒歩で秋野不矩美術館(休館中)→昭和レトロな天竜二俣の街歩き 【遠州といったら「うなぎ」鰻専門店で鰻重の昼食!】 [午後]天竜二俣駅で天竜浜名湖鉄道の「転車台・扇形車庫&鉄道歴史館見学ツアー」に参加(約1時間) 天竜二俣駅から再びマイカー移動→浜松浜北ICから高速道路 [夕方]浜名湖そばの宿(湖西市)へチェックイン [夜]ホテルまわりをぶらぶら散策→晩御飯は部屋でコンビニ弁当(悲) |
2 |
[朝]ホテルの最寄り駅から鉄道でJR浜松駅へ [午前]遠鉄百貨店前バンビツアーバス乗り場から観光バスに乗って佐久間発電所見学ツアーに出発→バスは浜松市内を走って天竜区→道の駅「花桃の里」→[昼]佐久間発電所に到着 【昼食は発電所会社提供の竹泉「浜名湖御膳」弁当】 [午後]4班に分かれて発電所見学ツアー開始→バスに乗って佐久間ダムへ移動→ダム提頂道路→エレベーター&隊道を経てダム下流側→再びエレベーターでダム提頂道路へ戻ってダム取水塔→バスに乗って佐久間周波数変換所(車中見学)→佐久間発電所に戻って施設見学(タービン建屋,配電盤室など) [夕方]発電所をあとにして観光バスで道の駅「花桃の里」→浜松市内を走り→JR浜松駅で発電所見学ツアー終了解散 [夜]JR浜松駅から鉄道でホテル戻り→台風情報をチェックして→ホテルまわりをぶらぶら散策→またも晩御飯は部屋でコンビニ弁当(涙) |
3 |
[午前]ホテルからマイカーで浜松観光→航空自衛隊の浜松広報館「エアパーク」→マイカー移動→春華堂うなぎパイファクトリー工場見学へ 【昼は工場内うなぎパイカフェで小休憩!】 [午後]台風上陸前日の情報をチェックして旅行中止を決定→春華堂うなぎパイファクトリーからマイカーで浜松市内を走り→浜松西IC→東名高速道路→(名古屋方面強風&東京方面の高速道路が台風接近の影響で一部「高潮」で通行止め)→新東名高速道路へ迂回 [夕方]駿河湾沼津SAで給油&ご飯休憩(この先が大雨などで大渋滞…) [深夜]マイカーで帰宅後は台風を自宅で迎る(?)準備をすすめる |
今回の遠州旅行では、ホテルは旅行メインの発電所見学会の集合場所に近いところを~と思っておりましたが、浜松市内で連泊できるところを確保できず、浜名湖そばの湖西市に宿を手配。(ちょうどラグビーワールドカップ2019日本大会、静岡県会場の試合日と旅行期間が重なってたんだなー)それもあってマイカーでの移動/旅行を選択しました。
天竜浜名湖鉄道の本社がある天竜二俣駅へ。国の登録有形文化財に指定された転車台や扇形車庫、昭和ノスタルジックな木造の駅舎と本社建屋、運転指令室など、非常に短い時間の見学ツアーでも楽しめました。国鉄時代の駅名は「遠江(とおとうみ)二俣」だったんですねー。
天竜地域以外の浜松観光は、大型台風接近の関係で2ヵ所に絞りました。発電所見学の際に同乗した遠鉄のバスガイドさんおすすめの場所です。
おそらくは学生(高校?)時代以来の、遠足のような「バスガイド付きの大型観光バスの旅」、大人になった私にとっては、とても新鮮な体験でありました。
観光地にまつわる情報を提供したり、車窓から見える景色を案内しながら、バス道中のお客さまを楽しませる。バスガイドさんは「大人の遠足」になると、席をまわって、おしぼり&ドリンクサービスしたりするのかーとか(笑)。こういう旅行もよいものですねー。