「酔い止め」を飲むべきか? 飲まざるべきか?
移動があるから旅なんだけど、「乗り物酔い」が心配なんです。。。


旅行へ行くことが決まると、個人手配で行こうか、それともパッケージツアーにしようか?と悩みつつ、現地に着いてからの移動手段は何が使えるのだろう?と考えるパターンが多い私です。完全フルパッケージのツアーを選択することが決まっている場合は、調べることは少ないと思いますが、移動方法と所要時間は必ずチェックしています。というのは、何をかくそう私、「乗り物酔い」する人だったのです。

実は今までパッケージツアーを敬遠していた理由の1つが、この「乗り物酔い」への心配でした。はたして私はツアーの「バス移動」に耐えられるのだろうか?と。途中で気持ち悪くなっても、ひとりでバスを降りられそうもないですからねぇ。。。

乗り物酔いの苦しさは、なったことのある人でないとわからないもの。冷や汗、めまい、頭痛をはじめ、口腔内の不快感や心臓がドキドキする。ひどくなると吐き気や嘔吐を起こすという症状が現れるほか、過去にひどい乗り物酔いをしたり、見たりすると、これがトラウマになるような、心理的ダメージを受けることだってあるのです。←大げさでなく


誰にでも起こる乗り物酔い

さて、「乗り物酔い」になった自分とは、一体どんな状態なのかと言いますと、目が回って、あらゆる感覚がズレているということを自覚できる状態です。きちんと体が付いてきてない、対応できていないことがわかるのです。

この感覚が実際に乗る前にあらわれいる場合は、たいてい睡眠不足が大きな要因だと思うけど、そうでない場合は完全に「揺れ」でヤラれたことが要因かなと。視覚と三半規管の「感覚の不一致さ」が、脳内で実況できるくらいわかります(笑)。

そういえば、かなり昔、日本旅行医学学会の資料(論文?)を読んだことがありました。乗り物酔いする人は、(乗り物に)弱い人と思われがちなのだけど、実は人間という動物は、ほかの動物と比べて、もともと乗り物に酔いやすい体の構造なのだとか。睡眠不足や満腹&空腹時に、急な加減速で頭(脳)が揺らされ続けると、普段は乗り物酔いしない人でも、ほぼ全員が乗り物酔いを起こすそうです。「乗り物酔い」は誰にでも起こることなのですね。←みんながなるのでちょっと安心(笑)


「揺れ」以外でも発症する乗り物酔い

外的な要因として、揺れからくる「乗り物酔い」が大部分じゃないかと思うけど、ほかの外的要因として私の場合、臭いと音もあげられます。私の場合は心的要因ともいえなくはないのだけれど、排気ガスの臭いと車やバイクのエンジン音(特に空ぶかしの音)が、子どものころに「乗り物酔い」したときの記憶とガッチリ結びついているので、そもそも苦手意識があったりします。あと、車内のダッシュボードの臭いとか、新品の臭いで乗り物酔いを誘発します。

まぁ、だいたい、気管支が弱い方なので、排気ガスなどの臭いだけでなく、気温差が激しいところでも、ちょっと変な(?)咳をしたりして、すぐ乗り物酔いに近い状態となるようなヤツなのです>私(苦笑)。←軟弱者

でも、こんな軟弱者であっても、いろいろと経験を積んでくれば、乗り物酔いを起こす大きな要因が一体何なのか?とか、そうならないための良い方法は?ということが、なんとなーくわかってくるもの。一番の要因は睡眠不足による体調不良。子どもの頃は体調が良くても「揺れ」にすぐやられていましたが、歳と経験(訓練?)を積み重ねると、体調さえ良ければ、少しの「揺れ」には耐えられるようになるのです。

体調が優れないときに、どうしても乗り物で移動しなければならないとしたら、私は体調を回復させるため、まず眠りに入ろうとします。まぁ、今まで生きてきて、だいたいが睡眠不足から体調不良に陥ることがわかってきているので、「酔う前に眠る」が一番の治療法。このとき5分でもキッチリ眠って回復することができれば、かなり持ち直すことができます。目を閉じるだけでも苦痛は軽減されるかな。


「酔い止め」は、安心と引きかえに、旅の感覚を鈍らせる

船とかバスなどの乗り物には弱い方なので、「酔い止め」のお世話になることもしばしば。経験として、眠ってしまえば、吐くまでひどくなることはないと知っているので、「あ、今日はヤバイかも?」と感じたら、安心のために服用しているのが現在の私です。

ところで、「酔い止め」を飲んだときに乗り物酔いがひどくなって、吐いてしまったという最悪のケースになったことが私には今までありません。だから、「はたしてこれが薬のおかげなのだろーか?」と、旅の途中でよく考えます。いまひとつ実感がないのです。

逆に、「酔い止め」が効いているせいで、その日はずっと調子が上がらないということはしばしば。薬を服用してから眠さとだるさがしばらく続き、思考も動きも鈍くなる。その上、味覚と食欲が減退するので、せっかくの旅が楽しさ半減だなぁと…。(←感動も半減だぜ)

「吐かずに済むだろう」という安心と引きかえに、自分の五感を鈍らせる「酔い止め」。できれば飲まずに旅行できることが、一番いいのでしょうけどねぇ。。。


旅を楽しくするために、乗り物酔いを克服したい!

しかし、旅行好きなのに乗り物に弱いとは、「うぶ」というか、なんだか恥ずかしい。昔と比べたら酔わなくなった私ではありますが、ちょっと乗り物から離れると、すぐに「乗り物酔い」がもどってしまう。1週間くらい車の運転をしなかったら、自分で車を運転しているにも関わらず目をまわすダメっぷり(苦笑)。克服できたかと思っても、時間が経つと、もどってしまうものなんですね(悲)。

でも、旅を続けていると、「あの移動に耐えられたから大丈夫だろう!」というような自信もついてくる。また、「あの時はこういう状況でこうなったんだよなぁ…」とか考えて、無策で乗り物に挑むようなこともなくなりました。←はじめから根性とか精神論で対抗しない

乗り物に乗れるようになると、やはり旅行はぐーんと楽しくなる。乗れるようになると、また少し「自由」になれたような気もしてくる。鉄道、地下鉄、バス、タクシーのほか、路面電車やフェリー、渡し船、ケーブルカー、オート三輪といった、実にさまざまな乗り物を通して見る「日常的な風景」が、たまらなく好きなのです。>私

だから「乗り物酔い」は克服したい課題の1つなのですよねぇ。。。

<2008年3月11日掲載>