気持ちいい生活(部屋のあかり編)
プロメテウス様に感謝!「あかり」で気分を盛り上げてみる?


暑い寒いと文句ばかりのわがままな私、オンドルが恋しい季節になってしまった。最近の私は雪に縁があるらしく、滅多に降らない大雪の日にお出かけする日が当たったり、今年の冬は、11月初旬で初雪体験。雪は嫌いじゃないけれど、足元が寒いのはものすごく苦手。でも、そんな季節には、火を与えてくれたプロメテウス様に感謝の毎日(笑)。

そしてこの季節になると、よけいに恋しく、愛しくなってくるもの、それはあたたかい「あかり」。良く考えると、時代や国・地域に関係なく、たいていの家にはあるものだ。原始の時代でさえ火があった。暖房兼台所兼あかり。獣除けにもなったのだろうな。あかりに暖かさや安心感を覚えるのはそのせいかもね。

旅先でも、ホテルに着くとホッとする。夜にチェックインすることが多い私、特に冬場はホテルのあたたかい雰囲気に安堵する。部屋の照明がやさしい部屋ならなおさらで、体中の筋肉がゆるゆるになった感じがする。私は夜のホテル部屋の雰囲気に憧れて、なんとか自分の生活に取り入れられないかなーと常々思っていた。だって、質の良さそうな眠りにつけそうだし、だいたい、ぼんやり明るいので、体が自然に休息モードに入ってくれる。体内時計がきっちり働くと、やはり調子がいいみたい(笑)。

ところで、我が家の部屋には、天井に明るい蛍光灯が、ぶら下がっているけれど、これって、現代の日本家屋の主流になっている。明るいけれど落ち着かない。うーん、お部屋ではくつろぎたいんだよなー。

明るい我が家はいいのだけれど、天井に蛍光灯って当たり前なんかい?と思っていたら、海外は違っていた。少なくとも蛍光灯が天井にあって白く明るいのはオフィスとか仕事場だけ。家庭ではだいたい白熱灯(または白熱灯色)。それも天井に1個つけて部屋全体を照らすようなものは少ない。かわりに、部屋の中に2~3個と複数は置いてある。街によっては黄色いあかりが多くて、外から見たら何だか「さびれた」雰囲気もあるのだけれど。

日本に帰ってきて部屋のあかりをつけるとサッパリする。でも、どんなに素敵な部屋でもそう見えなくなってしまう。あかりの色によるものなのか、位置・数によるものなのか、とにかく雰囲気がガラッと変わってしまう。私が海外に行き始めたのは25歳のとき。部屋のあかりに白熱灯を使い始めたのも、たしかそのころだ。

さて、部屋のあかりでまず変えたのは、天井の蛍光灯の色。白熱灯色の蛍光灯は当時とても高価で、お店に頼んで取り寄せないと手に入らなかったのだけど、室内のあかりの色を、白色から橙色に変えたら、なんだか気分がホッとした。何というか、暖かくて気分が落ち着いてくる。今まで座るだけだったカーペットに、自然とゴロ寝をしたくなる。今まで部屋の中で緊張していたことに気が付き、それがなくなったのだな(笑)。

よく、読書のときは明るくした方がいいと言われているが、暗さ・影も大事だということを、徐々に私は知っていった。白熱灯は蛍光灯に比べて光の色が黄色っぽく陰影もはっきりつく。天井からのあかりと比べると、床に置いたあかりは部屋の隅が見えにくく影がきつく出る。この見えにくさ(暗さ)が逆に、誰かといるときや読書のときなどは、人の意識を集中させるのだ。明るくて全体が見えてしまうと、注意力が散漫になる。それだけを考えるとき・もの想いにふけるときはこの暗さ(明るさ)が最高だ。

その次に部屋のあかりに取り入れたものは、オーソドックスなベットサイドに置くような電気スタンド。気分によって卓上にしたり床に置いたりで、場所をコロコロ変えていた。黄色い布のセードを通したあかりが優しくて、部屋の感じがグッと変わる。でも、セードの背面まで結構明るくなるのが難点。電気スタンドの元で本をじっくり読むという時にはイマイチ。

そして、まあ、あれこれ試行錯誤した結果、今の私の部屋には、全部で5個の「あかり」がある。天井には白色の蛍光灯、物を探したり整理するにはこれが一番都合がいい。文机には橙色のカラーフィルターを巻き付けた短めの蛍光灯、手紙を書いたり、勉強するためには眩し過ぎず熱くならないので好都合。それから角度が変えられる白熱灯のデスクスタンド、最も意識を集中させる作業のときに使用。そしてくつろぎ用にキャンドルのあかり。ゆらぐあかりでリラックス、いつの間にか心地よい眠りに。そして、冬場に登場するストーブ。いわゆる「あかり」じゃないけれど、この光も心がなごむよね(笑)。

しかし、集中したりリラックスしたり、気分をものすごく左右する「あかり」だから、私の試行錯誤はまだ続きそう。演劇や美術品のライティングの仕事もしているしね(笑)。人はつい明るい方へ向かってしまうというのは、すごく意味深いことのように思えるなぁ。動物的本能(習性?)だとしても、人はあかりに何を求めているのだろう。光、豊さ、やすらぎ、闇などいろいろ。私はやさしくてあたたかい、ぼんやりしたあかりがいいなぁーと、ふと思ったりして。ということは、私は今、闇にいるのかもね。それとも、自分が明るすぎて、周りが暗く見えるだけ?

<2003年1月掲載>